点滴針と皮膚  -IV needle and skin

腕を出すために

袖がまくられる

先生や看護師さんの手が

冷たく感じられる

アルコールを含んだ綿のにおい 

針を刺される

うまく刺さらない 

何度も何度も 

針を刺すことを繰り返すうちに 

皮膚がかたくなる、と言っていた

いつまで この針を刺さなければならないのだろう

見えるものは 病室の白い天井 

横たわった 自分の身体のひどい重み