無表情なボール  ーExpressionless ball

あなたのことを より知って 
わたしのことを より伝えたかった

お互いの違いを知りたかった

それはまるで 高くそびえ立つ鎧のような壁に
一方的にボールを投げているかのようだった

あなたに向かって 色々な形、色をしたボールを投げた 

投げても投げても 弾き返ってくる
自分の元へ 形も色も変えず ただ帰ってくるだけだった

あなたのボールは だんだんと速度を上げていった
激しさが感情を燃やしはじめた

わたしはひどく混乱した

何をどういう風に 伝えても 応えても
悪い方へしかいかなかった

途中でも 止めるべきだった
どんどん狂っていった2人の

かえってくるのは とても 無表情な顔をしたボール
冷たい手触り