安易な言葉に宿る破壊力  -Destructive power in easy words

「すぐ治るやん」

「大したことないやん」

何を根拠にそんなことを言うのだろうか

根拠も何もない

単に 思いついた言葉を言っただけ

混乱し戸惑うこころは 荒れていった

表面的な判断 無責任な言葉や知識は 

その人を追い詰めて 凶器となる

こころは どんどん行き場を失っていく

自ら命を絶った友人もいるんだ

分からなくて然りなんだ

それぞれ人生の背景が全く違うのだから

病気に興味がないなら それでいい 

何も言わないで 近づかないで

「すぐ治るやん」 あれから20年以上

治癒など見えはしない 治るかどうかも分からない

日々ひたすらに闘っている

楽しかった思い出は 悲しみに消えてしまった

もう過去のこと そう思えるまでの長い年月

あの人は 言ったことも覚えてないだろう