甲子園に響く命  -Life Resonating in Hanshin Koushien Stadium







2020甲子園高校野球交流試合

賛否両論ある今回の交流試合

今は今しかない 

変わりなどあるはずがない今

多くの決まり事の中で

「交流試合」という形で 1回きりの試合をする

開催されるからには 悔いなく思いっきりプレイしてほしい

生中継に

掛け声がこだます

画面が変わる度に映る観客席には

人影の代わりに 椅子がならぶ

解説やアナウンスが流れる

テロップがうつる

バシッ!

カキィーン!!

キャッチするグローブの力強い音

ボールがバットにあたる音

行き交うみんなの声・・

さまざまな音が くっきりクリアに聞こえてくる

人のいない観客席は 音を吸収しなかった

テレビ越しの甲子園球場

試合は近く

選手は近く

一生懸命にプレイする姿 温度が 近くに感じる

大きな力が動く

覇気 気迫 

彼らは 与えられた今を尽力し 力いっぱい生きていた

球児のいるマウンドは 輝きに包まれる

命の光

中止の発表 誰もいない観客席 練習もままならなかっただろう 

異例の事態が 彼らをより美しい勇者にしたように思えた

異例の甲子園 

球児たち スタッフの方々 大会にまつわる全ての人々に

切に感謝を伝えたい

感染者が出なかったこと 携わったみんなの努力の結晶

うれしくて ただただうれしかった

世間の賛否両論の残像

尊厳とは何だろうか

悔いのない人生とは何だろうか

命とは何だろうか

かけがえのない一瞬一瞬の集合体に生きることを

コロナの中で考えている