鬼の棲む家  -The house where the demon lives

外面を見抜けなかった 

狂いだす人生

日々は 阿鼻叫喚の地獄と化す

あれは、土地柄や時代の現れではない

あの人たちの 人となり

あの家の嫁は

下女であり 性のはけ口 バカ呼ばわれ ・・

人間扱いされない

冷淡な言葉 残酷な仕打ち 

他人の心など 鼻から分かろうともしない 

人でなしの鬼どもが絶対的

結婚まえに、回復にむかっていた病気は

生死を彷徨うほど ひどい状態になっていった

こちら側が、あんなに拒んだ縁談を取りつけておき

都合が悪くなると

一切を黙殺し 放置し続けた

己の不利益にならぬよう 綿密に全てを整え終えた後

物ともせず

嫁をゴミ箱にポイと捨てた

あれは もはや人間ではない

まるで地獄絵図だ

人非人の存在を 身をもって知った

それでも 哀れみに似た想いを持たずにはいられない自分がいた